2012年4月16日月曜日

勝ったら実力 負けたら運:ドイツゲームの特長

最近、児童心理学の本を何冊か読んでいて、興味を持った点について書いてみます。それは「子供のやる気」「自発性」といった内容です。

人間は誰でも、負け続けたり、失敗し続けたりするとやる気をなくします。子供だと特にそうだと思います。こうしたやる気のない状態=「無力感」の発生は、次のような考え方に左右されるそうです。
1.負けや失敗の原因が自分の
「内部にある」と考えるか、
「外部にある」と考えるか

2.その原因が
「たまたま今だけなのか」、
「それとも継続するものなのか」

このうち、
負けや失敗の原因が自分の「内部にある」=「才能が不足している、実力が劣っている」と考え、

かつ、

才能不足、実力不足が「継続する」=「次のときも同じようになる」
と考えるときに、無力感が最も高まってしまうのだそうです。直感的にも頷ける話ですね。


また、一方で人間には「何かをうまくやり遂げたい」という「達成欲求」があるそうです。そして、何かに取り組んで仮に失敗した場合、
失敗の原因が自分の努力不足=「一時的なもの」だ
と考えると、「次は頑張ってみよう」と考えることができて、達成欲求は維持されますが、
失敗の原因は自分の才能不足=「継続的なもの」だ
と考えてしまうと、「次もまた失敗してしまう」と達成欲求が減退してしまうそうです。

逆に成功の場合、
成功は、自分が努力したからだ、自分がうまくやったからだ=「自分の内部に原因がある」
と考えると達成欲求が高まりますが、反対に
成功は、たまたま運が良かっただけだ=「自分の外部に原因がある」
と考えると、達成欲求は高まらないのだそうです。

児童心理学の世界では上記の考えに基づいて、子どもをその状況に応じてうまくリード、指導していきましょうという話なのですが、これってドイツゲーム界隈でしばしば語られている、
勝ったら実力 負けたら運
という話に通じるものがあります。(もちろん、ドイツゲーム以外の分野でも出てくる言葉だと思いますが)


ドイツゲームは総じて「運」の要素と「実力」の要素がバランスよく盛り込まれるようにデザインされています。そのため、ゲームで勝つと、
今回は上手くやった。あのときの、あの判断が良かった。
と達成欲求が高まり、負けた場合でも、
あそこであのカードが出てれば負けなかったのに。運が悪かった。
と達成欲求は維持され、無力感に捕らわれてしまうこともありません。

日常でこうした好ましい心理状態が継続できれば、学習面でも生活態度の面でも達成欲求が高いレベルで維持され、何にでも自発的・積極的に取組み様なプラスの効果が出てきそうですが、そこまでは期待し過ぎでしょうか。

ともかく、ドイツゲームというのは単に面白いだけでなく、「ためになる」部分が大きい遊びだと思います。




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