2013年5月7日火曜日

小学生への囲碁入門教室(2回目と3回目)

個人で取り組んでいるボランティア活動の1つとして、2013年度のゴールデンウイーク期間中、小学校で学童保育を利用している児童を対象にした「囲碁入門」を開催しました。前回記載した第1回に続いて2回目、3回目の様子を紹介します。

ほぼ全員が「囲碁は全く初めて」という小学生に『ななろのご』を使って囲碁入門を行いました。「囲碁は陣地の広さを競うゲーム」であることを強調して説明すると、囲碁の本質をスムーズに理解して貰えますし、入門者にありがちな「石の取り合いに終始して、地を囲えない」対局になってしまう状況を避けやすいとあらためて感じました。『ななろのご』を用いた囲碁入門者へのルール説明では、独自の工夫を盛り込んでいます。その内容については、本ブログで『ななろのご』 ルール説明の工夫(清書版)として掲載していますので、合わせてご参照下さい。


『ななろのご』で初対局

一方で、「地を囲う」ことを強調して説明したことの反作用として、「相手の石を取ってやるぞ!」という発想に乏しくなってしまう傾向が出ることが、今回の指導では見られました。また、子供ならではの課題として、そもそも「陣地」という言葉を知らない子がいるケースもありました。
説明で使う用語の言い換えが必要ですが、学校囲碁指導者講習会のときの講義を参考に、今回は陣地を「部屋」と表現して説明すると、思わぬことが起こったのです!


思わぬ状況

その状況の一例がこの写真です。「部屋」は通常、四方を壁で囲まれています。そして、『ななろのご』を使って、自分の馬で「部屋」を作るときも子供達は四方に壁を作ろうとします。するとどうなるでしょう?子供達は一線にまで石(自分の馬)を置いてしまうのです!

これは意外な盲点でした。子供たちがそろってこのように打つ以上、説明方法に問題があると考えるしかありません。そして、子供達の行動を見て感じたのは、なぜ一線に石を置かなくても自分の地=「部屋」だと主張できるのか、子供でもわかるような例えを用いて合理的に説明する必要があるということです。

これは難しいです。参考のために、囲碁の入門者向けの本をいくつか調べてみましたが、
・一線に石を置く必要がないことには言及してない本
・理由を付けずに「これで地になります」と書いている本
の二種類しか見当たりませんでした。

何らかの例えを使うとすれば、「ここは無人島で周りは海だからか外からは入って来られない、だから一線には石を置かなくていい」とか、「断崖絶壁だから」とか、上手く説明したいところですが、これだというものは思い付きません。何かないものでしょうか?

入門者へのルール説明では、克服すべき大きな課題が見つかりました。一方で、これまた「学校囲碁指導者講習会」で学んだ内容で、はっきり効果を感じたところを2点、紹介したいと思います。

1つは「アゲハマ」の扱いです。通常は終局後に相手の地に埋めますが、この方法は採用せず、「取った相手の馬は1つ1点」と説明して、地(=陣地、部屋)の広さ=ニンジンの数と足し合わせて、勝敗を判定するようにしました。これにより、終局後の得点計算と、勝敗の決定がスムーズにいきました。

もう1つは対局結果を記録に残す際の工夫です。子供は特に負けるのが嫌い、できれば勝ち続けたいという思いを強く持っています。そのため、勝敗だけを記録すると、負けた子の意欲を削ぐことになるので、対局での得点を記録するようにしました。これによって、2、3点しか得点できずに負けた子も、楽しそうに自分の点を記録していました。


結果を記録する連絡帳

以上、3日間という限られた期間、かつ、1回1時間程度という短い時間で実施した囲碁入門でした。できる限りの事前準備を整えて、子供たちに囲碁を理解してもらうように分かりやすい説明を心がけたつもりですが、結論として「囲碁を教えるのは、本当に難しい」と感じました。
今回の囲碁入門をきっかけとして、学童保育の時間にいつでも遊べるように『ななろのご』は寄付してくるつもりでした。しかし、今の子供たちの理解度で、指導者がそばにいない状況では正しく遊ぶことができないだろうと考えて見送りしました。少しでも興味を持ってくれた子供たちが囲碁へ関心を持ち続けてくれるように、次の施策が必要ですが、今のところ具体的な計画はありません。個人活動の限界かもしれませんね。


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